現役寿司職人が教える!老舗寿司屋の1日のスケジュール。

こんにちは。都内で100年以上続く老舗寿司屋で働いている、ゆうさくです。

今回は、伝統的な寿司屋で働いている立場から、1日のスケジュールをまとめてみました。

ただし、現在はコロナウイルスの影響で時短勤務になっていますので、時短勤務になる前の通常のスケジュールについて書いています。

「寿司職人って、一日何時間労働してるの?」、「このご時世、老舗寿司屋で働くメリットってある?」、「海外行く前に、国内で修行しておきたいけど環境が不安」と言った疑問や不安がある人にとっては参考になるはずです。

この記事を読むと、「老舗寿司屋の大まかな1日の流れ」「老舗寿司屋で働くメリット」がわかります。

それでは行ってみましょう!

出勤から退店するまでの流れ

A.M.9時 店に出勤

当日の予約状況にもよりますが、ほぼ9割方は9時出勤ですね。また、その店の業態にもよると思いますが、僕の勤めている店は、客単価20000〜30000円なので、そんなに沢山お客さんが来るわけではありません。席数は最大30名ほどです。平均すると10〜20名の間だと思います。忙しくなりそうなら、8時に出てくる時もあります。

僕は下っ端なので、店に来てからすぐやることは、カウンターのセッティング・店内外の掃除・予約状況に合わせてその日に使う薬味を準備するなどです。僕の他にも修行中の下っ端が数名いますので、それらを分担して済ませます。

A.M.10時 シャリ切り、河岸到着仕込み

シャリ切りは、板長がやります。シャリは店の寿司全てに関わってくるので、とても重要です。僕はシャリ酢をいつも合わせているのですが、これも間違えられないので、緊張しています。砂糖と塩の配合も間違えているとシャリが全て使えなくなるので、必ず合わせた後は味見をするようにしています。

10時くらいに朝仕入れた魚類が到着します。仕入れは、基本的に親方が行っています。それから仕込みに入ります。

調理場で車海老を茹でたり、アオヤギ(バカ貝)を割いたり、タコを煮たりすることもあれば、仕込み場でタイ・ヒラメなどの白身魚をさばいたり、ホッキ貝や赤貝、みる貝を処理したりすることもあります。

もちろん最初から全てやらせてもらえたわけではありません。少しずつやらせてもらい、できるようになったとアピールする必要があります(と思っています)。

いろいろな魚種を扱うので、覚えることは多いですが、実戦と反省を繰り返すとできるようになりましたね。アナゴとか小肌の腹開きとか、最初できる気がしませんでした…。アナゴはいまだに遅いですけど、一応さばけます。

A.M.11:30 昼営業開始

うちの店ではランチ営業をしているので、仕込みをしつつ、ランチ営業の準備もしなければいけません。

調理場(裏方)を1人で担当することが多いのですが、忙しくなると料理を出しながら仕込みを並行して行うことになるので、慣れるまでは大変でしたね。

特に僕は前職は飲食と全く関係のない職業だったので、できるようになるまで何回も親方に怒られました…。30代で全くやったことのないことを身につけるってホント大変ですよね。今はミスなくできるようになりましたけども。

P.M. 2:30 昼食

昼営業が終わって、大体いつも2時半ごろに昼食をとります。まかないはいつも親方の指示に従います。「何か作れ」と言われる時もあれば、親方がちらしを用意してくれることもあります!ありがたいです…。

食べ終わって後片付けをして、カウンターの掃除をして、さあ休憩だ、と言いたいところですが、休憩らしい休憩はほとんどないです。トイレを済ませたくらいで、すぐに夜営業の準備に入ります。

裏の調理場ですることは、予約人数に合わせて先付けや吸い物、焼き物、味噌汁、デザートの準備をすることです。僕は仕事が遅いので、最初の半年頃は間に合わなくてよく怒られていました…。最近はほぼ大丈夫です(たまに何か忘れて焦りますが…)。人間、失敗しても頑張っていれば何とかなるもんですね。

P.M. 4:30  夜営業開始

一応、4:30開店ですが、大体お客さんがくるのは5時以降ですね。ほとんど予約のお客さんしか来ないです。たまに飛び込みで2、3人入るくらい。飛び込みで来られると、急な仕事が増えるので、スピードが求められます。

後は、カウンターの親方や板前さんからの指示に素早く対応するのみです。お酒が出たら先付けを出すとか、「お椀おねがいします」と言われたら味噌汁を出すとか。そんな感じです。

ここで素早く裏からの料理が出ないと、どんどん後手後手にまわってやられます。なので、営業開始前の準備が全てです。言い換えると、準備が完璧だと、安心して夜営業に望めます。

P.M. 10:00 閉店、片付け、在庫チェック、ミーティングなど

そんなこんなで、大体夜10時ごろに店を閉めます。お客さんが飲んでいれば、開けておきますが、裏では片付けを始めていますね。

片付けは、カウンターの掃除や仕込みばの掃除はもちろん、在庫チェックも大事ですね。野菜や魚がどのくらい残っているのかをチェックして、最後のミーティングで親方に報告します。それを聞いて、親方が明日の河岸に注文する内容を決めます。

魚に関しては、親方と板長が管理していますが、それ以外の備品や野菜については僕が大体管理しています。「あれはどのくらい残ってるんだ?」と聞かれてすぐに答えられるように、在庫には常に気をつけています。

P.M. 11:30 退店

全ての仕事を終えて、店から帰るのが夜の11:30くらいです(平均して)。住まいは親方が所有しているビルの一室を借りているので、1分かからずに帰宅できます。これはありがたいですね。

個人店だと勤務時間が長くなると思うので、店の近くに住んでいた方がいいです。通勤時間を短くすると、体を休められる時間が増えますしね。これで長時間通勤するとなると、体を壊します。

老舗寿司屋で働くメリット

老舗寿司屋の1日のスケジュールいかがだったでしょうか?

正直、ブラック中のブラックともいえる寿司屋勤務。15時間くらい働いて、残業代込みの安月給ですからね…。普通の会社員のマインドを持っている人だったら我慢できないと思います。

それでも、目標を持って「俺は一人前の寿司職人になる!」と思っている人にとってはメリットもあるんですよ!

確かな技術、高級店のサービスが身に付く!

僕の勤務する寿司屋は100年以上の歴史があります。100年も続くということは、それだけ多くのファンがいるということ。ファンがいる店の味、サービスを身につけられるというのは、自信につながるし、実力がつくと言えますよね。

僕は寿司学校時代に就職先を探しているときに、「伝統的な江戸前寿司の技術を身につけたい」と考えながら、探していました。また、寿司は海外でも今後需要が伸びてくると思ったので、外国人対応もしている店も同時に探していました。

その2つの条件を満たすお店を探して連絡したところ、運よく採用されたので、今に至っています。

個人店で働くのは、辛い部分もありますが、その店独自の技術や味が学べるので、自分で店を出したときに差別化できますよね。大きい企業が母体の店や、チェーン店で勤務するよりもその点に関してはいいと思います。

ブラックな条件を我慢して技術や味、サービスを身につけるか、待遇を重視して大企業で働くかはこれから修行を始める人にとっては悩みどころですね。

まとめ

今回は、老舗寿司屋の1日のスケジュール、老舗寿司屋で働くメリットなどについて書いてきました。

時間だけで見ると、「15時間勤務とか、めっちゃしんどそう…」と感じますが、それに勝る(?)、「高級店の味、技術、サービスが身に付けられる」というメリットもあります。

人によって価値観は違いますので、これから寿司屋で修行を考えている人は、良い点・悪い点をよく選別して、自分の理想とする寿司職人を目指してくださいね。

それでは!

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